創立100年を超えた今~会津若松市建築業組合 組合長に聞く。

大正5年にその前身が設立された会津若松市建築業組合(以下、組合)は、2015年に100周年を迎えた。
会津の建築業界を代表する組織のひとつである組合は、今どのような思いで活動に取り組んでいるのだろうか。第23代組合長の鵜川太一氏にお聞きした。

ご多忙にも関わらず、快くインタビューに応じて下さった鵜川組合長。鵜川工務店にて。

◇会津若松市建築業組合とは

――まず組合とは、どのような組織なのでしょうか。
会津若松市の工務店、建築会社を中心に構成されており、木造建築文化の発展や地域貢献に取り組んでいます。

――現在は何名いらっしゃるのでしょうか。
今は66名です。最盛期は350名ほどいたこともあります。

――どのような活動をされているのでしょうか。
まず新しい法令制度や補助金などについての勉強会や情報交換ですね。今はネットで情報があふれているので、お客様のほうが詳しいなんてことにもなりかねない(笑) だから我々は建築のプロとして、しっかりと対応できるようにしています。
また、木造在来工法の継承発展のため、住宅コンクールを行っています。優れた新築やリフォームをした事業所に表彰をすることで、会津全体の木造建築技術を高めていこうというものです。今年で22年目になりました。
そしてお世話になっている会津のために、地域貢献をしています。

――地域貢献とは具体的にはどのような活動ですか。
金堀地区を中心に、植樹ボランティアを行っています。地球温暖化が叫ばれたのがきっかけで、平成14年から続く活動です。木を扱う我々には特に、他人事ではありませんでした。今はおかげさまでだいぶ植える場所も少なくなり、今年は別な場所での植樹も検討しています。

植樹したのはケヤキ・エンジュ・オオヤマザクラなど多様だ。

◇100年間の活動と今後の課題

――2015年に100周年を迎えられたわけですが、やはり様々な活動をされてきたのでしょうね。
当初から後継者の指導育成も組合の大きな目的でしたので、職業訓練も長年行っていました。また組合員対象に様々な講習会も開いていました。労災防止・安全確保のため、建築現場の安全パトロールを行っていた時期もありました。

その他にも会津まつりやものづくりフェアへの参加協力、新潟地震や中越地震、東日本大震災への義援金寄付も行いました。
そして以前は組合に青年部があって、会津まつりの櫓組み立てをお手伝いしたり、夏休みに親子木工教室を開いたりしていました。木工教室は14、15年続きましたね。

組合事務所の壁には多くの感謝状が並ぶ。

――本当に様々な活動をされてきたのですね。100周年を迎えた今、組合に課題はありますか。
景気のせいもありますが、組合員が減っています。だから今の組合員が元気に、活発な活動をしていくことが大事だと思います。私自身も組合に入って本当に良かったと思っていますし。

――例えばどのようなところが良かったと実感できますか。
まず横のつながりができて、いろいろなことを学べます。個人ではできないことも、みんなが集まればできることがたくさんあると思います。
例えばPRもそうです。近年、大手ハウスメーカーさんも続々と会津に参入しています。だから地元の我々も大いにPRしていく必要があるのです。組合の様々な活動を通して、きっとそれができると思っています。

◇これからの取り組みと意気込み

歴代の組合長の写真が、その歴史を語る。

――鵜川組合長には今後、組合で新たに取り組みたい活動はありますか。
この業界に限らないのですが、職人は人材不足です。ですから会津の子供たちに、建築職業体験をしてもらう機会を作りたいと思っています。面白いことに、子供たちの将来なりたい職業ベスト10に、いつも「大工」が入っているんです。でも大人になるにつれて希望者がいつの間にかいなくなる(笑) だから職業体験を通して、物を手作りすることの楽しさを味わってもらいたい。そして一人でも将来、職人になりたいって言ってくれるようになればいいと思っています。

――最後に、100周年を迎えた今、組合の意気込みをお聞かせ下さい。
まず長い歴史と伝統に対するプレッシャーがありますが(笑) 会津の素晴らしい木造在来工法を継承発展させていくために、皆で切磋琢磨しながら良い家を作っていこうと思います。そして何でも一丸となってやってみる。思いがあって、それに向かうだけです。

会津の建築業界を担い続ける組合は、100年を超えてなお、ますます勢い良く進んでいる。
そして
鵜川組合長の目はすでに、もう100年先の明るい会津を見ているかのように輝いていた。

資料提供:会津若松市建築業組合 様/インタビュー・編集・文責:家コム会津/更新日:2017年5月16日



鵜川 太一(うかわたいち) 氏
株式会社 鵜川工務店 代表取締役。
会津若松市出身。職業訓練校で建築を学び、家業を継ぐ。会津一円で木造在来工法の家を建てながら、組合の発展に勤しんでいる。第9代会津若松市建築業組合青年部部長、第21代・23代会津若松市建築業組合組合長。

会津若松市建築業組合
会津若松市神指町大字南四合字幕内西351
TEL:0242-27-1800

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