いよいよ消費税10%へ!ベストな住宅購入のタイミングとは?~後編~

文:株式会社あいFP事務所 代表取締役 ファイナンシャルプランナー 菊地智恵 氏

10%への消費税増税が近づいていますね。

前編は家を建てる時、どこに消費税が影響するのか、8%のタイムリミット、増税のダメージ緩和制度、家を建てるタイミングについてお伝えしました。
いよいよ消費税10%へ!ベストな住宅購入のタイミングとは?~前編~

今回の後編では、さらに「メリットが出る」として挙げられている、消費税10%引き上げ後の住宅取得支援策(今後の国会で予算案が成立することが前提です)や、増税よりも怖いことについて触れていきますね。

◇『住宅ローン減税の拡充』と『次世代住宅ポイント制度』で10%で建てるメリット大!

もうおなじみの住宅ローン減税ですが、現在の控除期間は10年ですよね。それが、10%引き上げ後、3年延長で10年から「13年」になります

今までと同じ形でそのまま延びるのとは少し違い、現行制度の住宅ローン年末残高の1%を上限に税額控除されるというのは1~10年目までは変わりないのですが、11~13年までは、年末残高の1%か、建物購入価格の2%を3年に分割のいずれか小さい額となるようです。
ややこしい・・と思いますが、2%の方で計算すると、建物購入価格が2,530万円とすると、その2%の約50万円が3年に分けて税額控除される、ということですね。

例えば、2,300万円(税別)の建物の消費税は8%で184万円(建物総額2,484万円)、10%で230万円(建物総額2,530万円)、増税での差額は46万円です。
そうすると住宅ローン控除期間延長で約50万円税額控除になれば、消費増税分は取り戻せそうです。
ただし、住宅ローン返済が始まってから11年目からの取り戻しにはなりますね(住宅ローン借入金額等にもよって違いは出ます)。

さらに、一定の性能を有する住宅を取得する場合は、様々な商品等と交換できるポイント制度が創設され、上限35万ポイントもらえるようです。35万円相当の商品と交換できるってことですね。
10%で家建てる人への優遇半端ない! 大盤振る舞いです。

ただ、一定の性能にするために工事費がアップしたのでは意味がないので、「標準」で該当する住宅を建てているところにお願いすることも、建築屋さんを選ぶ上で基準の1つになりますね。

◇じゃ、半年くらい建てる時期をずらして10%で建てた方がいい!?

家と税は切っても切れないものです。よく調べて、ご自分に合った資金計画を。

住宅ローン減税は延長になる、ポイントもらえる、すまい給付金は最大50万で対象者も拡充される・・・じゃ今8%で建てようと準備してたけど、半年ずらして10%にしよっと思われた方延ばすことによって掛かる経費(家賃6万5千円のアパートに半年いたら39万円)や、気に入っている土地を抑えておけるか、建築屋さんのスケジュールは大丈夫かなど、確認してから進めてくださいね。

◇〇〇がアップする方が増税よりも怖い?

〇〇には何が入りますか?・・・・・そう、住宅ローンの金利です。下記の例の金利差での支払額をご覧ください。

<2,530万円を全期間固定、35年返済>
金利1.40%の場合/月々の返済額76,231円/総支払額32,017,160円

<金利の上昇があって0.2%の差があった場合>
金利1.60%/月々の返済額78,709円/総支払額33,058,172円

総支払額の差は、約104万円

建物2,300万円(税別)の8⇒10%の2%増税による差額は46万円ですので、金利0.2%の差額の104万円と比べると半分以下の金額です。
金利の0.2%なんて大した差じゃないでしょーと思いきや、「総支払額」は差が出ます。

自分はいったいこの金融商品(住宅ローンや生命保険など)にいったい総額いくら払うのか?は意識した方がいいポイントです。もし総支払額が出せない商品であれば、そこに納得が出来るのかということも選定する上で大事なポイントですね。

増税にばかり気を取られがちですが、いつも言ってますが、住宅ローンや団体信用生命保険の選択が大事なことも忘れないでくださいね

◇消費増税の対策はどれも期間限定

増税対策は、消費税10%になったらずっと続く制度なのではなくて、どれも期間限定です。

住宅ローン減税期間3年延長は2020年12月末までに入居した方。

ポイント制度2020年3月末までに契約締結をした方。

すまい給付金2021年12月末までに引渡しを受け、入居した方。

そして、親御さんやおじいさんおばあさんからの贈与を予定している方は10%になると、現行の贈与税非課税枠が1,200万円から3,000万円に拡大されるのですが、これは2019年4月から2020年3月末までに契約締結をした方になります。

契約日、入居日、それを何の書類上で確認するのか、それぞれ手続きはいつまですればいいのかは、それぞれご確認ください。
いただけるものはしっかりいただいた方がいいので、無理なスケジュール変更などで経費が掛かってしまわないように気をつけながら、しっかり情報収集をして進めてください。
そして受け取るものは手続きが必要になりますので、期間内に忘れずにお手続きくださいね。

8%、10%どちらで建てるにしても、自分が建てるべき時期はこのタイミングでいいのか、ライフプランシミュレーションを作って確認してから、住宅取得を進めてくださいね。

更新日:2019年1月7日


菊地 智恵(きくちともえ) 氏
株式会社あいFP事務所 代表取締役。
ファイナンシャルプランナー、住宅ローンアドバイザー、貸金業取扱主任者。会津若松市出身。住宅ローン取扱業務の経験後、『特定の会社に属さず、客観的な立場から住宅購入をサポートできるようになりたい』という想いの元独立。住宅購入を専門とするファイナンシャルプランナーとして、第三者的な立場から住宅購入相談を行っている。住宅購入では『知っているか知らないか』だけで将来の家計に1,000万円以上の違いが生まれることから、正しい知識の普及にも努めている。

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