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しっかり計画的な配分を!「人生三大資金」
しっかり計画的な配分を!「人生三大資金」
文:株式会社あいFP事務所 代表取締役 ファイナンシャルプランナー 菊地智恵 氏
住宅にどれだけお金を掛けても大丈夫か?を計算するには、ライフプラン(一生涯の収支のグラフ)の作成をするのですが、その作成のための聞き取りをさせてもらうと、ほぼ100%の方が教育費は「大学進学」で計算して欲しいですとおっしゃいます。
3年位前に大学の説明会に参加した時に聴いたお話によると、昭和の終わり頃の進学率は30%程度でしたが、それから約30年後の今は、男性も女性も5割を超えているとのことです。進学率はどんどん上がっています。
会津ですと自宅から通える大学は限られているので、生活費+学費がまかなえる金額をライフプランに組み込む形になります。お子さん3人分ですと家が1軒、余裕で建つ位の金額になります。
教育資金・住居資金・老後資金を、人生三大資金と言います。
共働きの会社員・公務員であっても、お子さん3人大学費用を親が負担して、さらに家を新築して、老後にある程度のお金を残すには、「計画的なお金の配分」が必要になります。
例えば、家にお金を掛け過ぎても教育費を削ってしまいますし、教育費に掛け過ぎても、自分たちの老後の貯えが危うくなる可能性もあります。
子どもには存分にお金を掛けたくなりますが、子供を育てた後も続く自分たちの人生(老後)が、資金不足になっては長生きが不安になります。それぞれに掛けるお金の「配分」の見極めが必要です。
子どもは親の懐具合を知らないことが多いので、予め親が負担する上限を決めて伝えたり、日本学生支援機構や大学独自の奨学金制度を一緒に調べておくことも必要です。
生活費、車、保険と日々掛かるものに上乗せして、教育・住居・老後費をうまくやりくりするには、しっかり計算しないと出せないものです。無計画で進む方はいないとは思いますが、“ざっくり”で進む方も多いかもしれません。
すべてを計画通りに進めることは難しいかもしれませんが、目安を作っておかないと、予算オーバーにも気づけず、老後にお金が不足することに老後気づいては遅すぎます。
どれにも偏らないように一生涯のライフプラン、しっかり作って家造りを進めましょうね。
ちなみに・・・進学して学びたい方への奨学金制度はどんどん変化しています。
給付奨学金は拡充されていますし、さらに進学先によっては授業料減免もセットで受けられます。
会社員で給与を毎月もらっている方でも、給付奨学金&授業料減免の収入基準に該当する場合もあります。様々な事情で収入が減っている等々の場合は、ぜひ調べてみてくださいね。
更新日:2021年2月25日
菊地 智恵(きくちともえ) 氏
株式会社あいFP事務所 代表取締役。
ファイナンシャルプランナー、住宅ローンアドバイザー、貸金業取扱主任者。会津若松市出身。住宅ローン取扱業務の経験後、『特定の会社に属さず、客観的な立場から住宅購入をサポートできるようになりたい』という想いの元独立。住宅購入を専門とするファイナンシャルプランナーとして、第三者的な立場から住宅購入相談を行っている。住宅購入では『知っているか知らないか』だけで将来の家計に1,000万円以上の違いが生まれることから、正しい知識の普及にも努めている。