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変動金利への不安を見直すなら今
まずは資金計画。大事なお金の話。
変動金利への不安を見直すなら今
文:株式会社あいFP事務所 代表取締役 ファイナンシャルプランナー 菊地智恵 氏
変動金利の基準金利が各金融機関一斉に上がりました。
今返済中の方も、これから住宅ローンを組まれる方も、変動金利が上昇することを実感されたと思います。今回は0.15%の上昇で、それでも数十万円の総支払額の差になりますが、月々にすると2,000円前後なのであまり気になっていないかもしれませんね。
今後どのくらい上昇していくのかはわかりませんが、この金利上昇に「不安を感じている」という方で現在住宅ローン返済中の方は、早いうちに(長期固定がもっと上がらないうちに)収支計算をした上で、借換(他銀行で組み直し)を検討した方がいいかもしれません。
ちなみに、NISAなどの投資の利益で金利上昇に対応すればいいとアドバイスを受けて住宅ローンを組む方がいると聞いていますが、もしそれに不安があるのなら、不安定×不安定の状態を解消するべく借換等を検討するなら今です。
これから新規に住宅ローンを組む方については、「各」金融機関の金利種類を確認が必要です。同じ金融機関の中での比較ではなく、今まで取引が無いところも含めて複数の金融機関です。後から借換(他銀行で組み直し)も出来ますが、やはり最初に組む時の選定って大事なので、敢えて時間を作って動いた方が良いと思います。これは土地や建築やさんを選定するのと同じくらい重要で一生のお金に関わることです。比較することで、自分に合った金利の選定に気付いたり、数百万円の支払いに差が出ることもありますし、お金に関する気づきを得られることがあるはずです。
そしてさらに、「住宅ローンをいくらなら組んでも大丈夫か」を知るための計算が重要なことは再三お伝えしていますが、無料ソフトでもエクセルでもいいのでぜひ計算してみてください。そして、その計算をする時の住宅ローン金利は必ず「全期間固定」の金利を入れてください。この計算に低い変動金利の金利を入れてしまうと、住宅ローンが大きくなり、それは最終的に老後資金不足に繋がる可能性があります。
実際に組む住宅ローンを全期間固定にしてと言っているのではなく、自分に合った住宅ローン選定をしてくださいね。
更新日:2024年10月25日
菊地 智恵(きくちともえ) 氏
株式会社あいFP事務所 代表取締役。ファイナンシャルプランナー、住宅ローンアドバイザー、貸金業取扱主任者。会津若松市出身。住宅ローン取扱業務の経験後、『特定の会社に属さず、客観的な立場から住宅購入をサポートできる
ようになりたい』という想いの元独立。住宅購入を専門とするファイナンシャルプランナーとして、第三者的な立場から住宅購入相談を行っている。住宅購入では『知っているか知らないか』だけで将来の家計に1,000万円以上の違いが生まれることから、正しい知識の普及にも努めている。2022年春から、「マイホーム買い方辞典」というサイトも開設した。