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住宅ローンの事前審査が通らない時には
まずは資金計画。大事なお金の話。
住宅ローンの事前審査が通らない時には
文:株式会社あいFP事務所 代表取締役 ファイナンシャルプランナー 菊地智恵 氏
少しでも良い条件で住宅ローンを組みたいと思って、金融機関や種類を選定してやっと事前審査を提出して、ドキドキして結果を待っていたらまさかの「否決」。
審査なので、通らない場合もあることはわかっているのに、否決となるとかなりショックで、理由が不明な場合はかなり焦ります。
否決となる理由はいくつかありますが、例えば、返済負担率オーバー(収入に対して借入金額が多い)の場合は、土地建物の金額を見直す、収入合算や親子リレーの検討などが考えられますよね。もし転職したばかり等が理由の場合は、少し待つか、金融機関を変えて検討しても良いと思います(ローンを通すという点で書いており、金利や種類がその方に合っているかどうかももちろん重要です)。
もし理由が個人信用情報の金融事故による可能性がある、もしくは原因がわからないという場合は、即、情報開示をしてみてください。個人信用情報機関には、個人のクレジットやローン等の借入と返済状況の情報が集約されています。
例えば、スマホ本体の分割払い(2回以上の分割)やその他のお借り入れの返済が毎月ちゃんと指定日に返済・支払いされているかが載っているので、遅れて支払っている、滞納してしまっている、という状況がわかり、貸す側の審査判断にも使われるものです。
個人信用情報で検索すれば、スマホや郵送での開示の仕方や、情報の確認の仕方が載っています。注意点ですが、住所が何度も変わっている場合は、戸籍の附票を取り寄せて、住所をすべて入力するなど、必要な情報にたどりつけるようにして開示してください。
開示し、もし滞納があった場合は、速やかに完済等の対応をしてください。完済後から5年は借入をすることが難しい可能性があるので、その間にご自身の支出の見直しをして住宅の頭金を作れれば、ローンを小さくすることが出来ます。長いと思える5年も、結果、いい期間だったねとなるようにしてください。
クレジットの分割やカーローン等々の月々の返済で遅れが積み重なると、そんなつもりじゃなくても事実として情報が残り、個人信用情報上の信用を失ってしまうことに繋がります。
否決の場合、必要以上に落ち込む方もいますが、少しの期間、ローンが組めないというだけで、あなた自身が否定されたわけではないので、落ち着いて事実を受け止めて原因を確認し、しっかり対処して、数年経つのを待ち、今後は一生を通して「いつでもお金が借りられる」ようにしておいてください。
更新日:2024年12月24日
菊地 智恵(きくちともえ) 氏
株式会社あいFP事務所 代表取締役。ファイナンシャルプランナー、住宅ローンアドバイザー、貸金業取扱主任者。会津若松市出身。住宅ローン取扱業務の経験後、『特定の会社に属さず、客観的な立場から住宅購入をサポートできる
ようになりたい』という想いの元独立。住宅購入を専門とするファイナンシャルプランナーとして、第三者的な立場から住宅購入相談を行っている。住宅購入では『知っているか知らないか』だけで将来の家計に1,000万円以上の違いが生まれることから、正しい知識の普及にも努めている。2022年春から、「マイホーム買い方辞典」というサイトも開設した。