出産・離職時からのお仕事復帰を意識しよう!

まずは資金計画。大事なお金の話。

出産・離職時からのお仕事復帰を意識しよう!

文:株式会社あいFP事務所 代表取締役 ファイナンシャルプランナー 菊地智恵 氏

あるデータに、『日本で第一子を出産した時に、仕事を辞める女性の割合』は「46.9%」とありました。
共働きで育休を取得される方が多くなったと思っていましたが、まだ半数近くの方が辞められているとのデータでした。
確かに弊社に来られるお客様を思い返すと、お子さんが小さくて専業主婦の方の割合は多いかもしれません。そして復帰に悩む方が多いことも事実です。

子供が小さいうちに側にいてあげる決断が出来ることは、うらやましいとも思えます。
ただ、辞める時にいつ、どう復帰をするかを決めておくことは、お金、老後、その方の人生のためにもとても重要になります。

第一子出産で仕事を辞めて、第二子が1歳になるまでの期間働けないとすると、収入の無い期間は数年になる可能性があります。
下の子が3歳になるタイミングで働き出すとなると、5年位は働かない期間があることになり、期間が空けば空くほど、年齢も上がるので、復職がしにくい感覚になっている方も多くいます。
ご主人の収入にもよりますが、ご主人が公務員で安定してある程度の収入がある方であったとしても、お子さんお二人の教育費や住居費、老後費を計算すると、お一人の収入では資金的に厳しくなることは「確実」です。

出来れば早めに正社員でお仕事復帰が望ましいと私は思いますが、パートで「ご主人の扶養の範囲内で働きたい」とおっしゃる方がとても多いのも事実です(もちろん事情のある方は別ですよ)。扶養の範囲内の収入だと、パートで年収100万円以内位でとお考えの方が多いのですが、メイクして運転して頑張って働きに出るのに、少ない給料で、老後の年金にも全くプラスにならないなんて、これは勿体なさ過ぎる!と個人的には思います。

働かない期間が少しでもあると、社会復帰に抵抗が出てきますし、雇ってもらえないのではにないか、という気持ちになるのはよくわかります。でもそれは勝手に思っているだけです。

弊社に新築の相談に来られる専業主婦の方も、○歳から△△万円の収入を得ましょうという話をすると「何も出来ない」とおっしゃるのですが、そういう方皆さんが私からすると、何っでも出来そうなのです。

社会から少し離れると、自己評価が低くなりがちですが、それは本当にもったいない考え方で、もっと図太く稼ぎましょう。

老後までの収支を計算すれば、ご夫婦二人とも厚生年金を上乗せして受給しなければなかなか暮らしていけない可能性も高く、厚生年金を掛け続けるかは重要で、それに老後になってから気付いたのでは遅すぎます。

一生涯のライフプランをしっかり見据えた上で、お仕事復帰といくら稼ぐかを考えましょう。

更新日:2022年6月28日


菊地 智恵(きくちともえ) 氏
株式会社あいFP事務所 代表取締役。
ファイナンシャルプランナー、住宅ローンアドバイザー、貸金業取扱主任者。会津若松市出身。住宅ローン取扱業務の経験後、『特定の会社に属さず、客観的な立場から住宅購入をサポートできるようになりたい』という想いの元独立。住宅購入を専門とするファイナンシャルプランナーとして、第三者的な立場から住宅購入相談を行っている。住宅購入では『知っているか知らないか』だけで将来の家計に1,000万円以上の違いが生まれることから、正しい知識の普及にも努めている。2022年春から、「マイホーム買い方辞典」というサイトも開設した。

関連記事

家コムからのお知らせ

ページ上部へ戻る