キッチンの収納とお手入れ

文:クリナップ株式会社 会津ショールーム 柴田 ゆりえ 氏

水廻りの達人に聞く!
第1回 キッチンの収納とお手入れ

◇流し台の下のスペースに、収納しないほうがいいものとは…?

実は、普段キッチンの中に収納する事が多い、油・みりんなどの常温保存の調味料は流し台の下に収納しないほうがいいのです。このスペースのすぐ上のシンクや近くの排水パイプには、いつも冷たい水や熱いお湯が流れます。それによってキャビネット内の温度変化が大きくなり、調味料の鮮度が落ちやすい環境になってしまうのです。
 また、コンロ下も温度が高くなる可能性がありますので、調味料類の収納には向いていない場合もあります。以上を踏まえて、ご自宅のキッチン下のレイアウトを改めて見直してみて下さい。あまりわからなければ、専門のアドバイザーに聞いてみて下さい。

◇キッチンのお手入れは、いつどのようにしたらいいの?

一般的にキッチンの骨組の材質は「木製」が主流でしたが、長い間使用していると臭いが移ったり、調味料や鍋底の水分が跡になってしまったり、湿気によるカビが発生したりすることもあります。
 お手入れは、キャビネットの中の汚れや水分などに気付いたときに早い段階で行いましょう。まず、布巾などで綺麗に拭き取ります。汚れがひどい時は中性洗剤を使って下さい。最後に乾拭きで水分をよく取りましょう。こまめに掃除する事が重要です。
 しかし、そんな手間が少なくて済むのが近年人気の「ステンレス製」のキャビネットです。水分やサビに強く、臭いを吸収せずカビの発生も防げます。長く愛用できる安心素材を選ぶことも、日々のストレス軽減につながります。

◇<意外と知らない豆知識>ステンレスってどんな金属なの?

 「ステンレス」は英語でStainless Steelと言います。【さびにくい鋼】という意味で、業務用キッチンにも採用されているように、過酷な作業状況でも強く、お手入れがしやすい材質です。
 表面に薄い保護皮膜(不動態皮膜)があるので、熱にも水にもサビにも非常に強い素材なのです。この保護皮膜は目には見えない100万分の3mmとごく薄いものですが、大変強靭で、一度壊れても周囲に酸素があれば自動的に再生するという魔法の様な、非常に扱いに優れた材質です。

更新日:2019年8月29日


柴田 ゆりえ(しばた ゆりえ) 氏
クリナップ株式会社 会津ショールームに勤務。
キッチンスペシャリスト、整理収納アドバイザー2級、食育インストラクター3級。
「水廻りの達人」として、ショールームで日々お客様目線からアドバイスをしている。

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