家に掛けてもいい予算を知る「ライフプラン」のメリット

「家に掛けてもいい予算を知る『ライフプラン』のメリット」


文:株式会社あいFP事務所 代表取締役 ファイナンシャルプランナー 菊地智恵 氏

「家が欲しい」と思って、まず最初にやるべきことは、展示場に行って見積もりをもらうことや土地を探し出すことではなく、「住宅に掛けてもいい、自分たちに合ったマイホーム予算」を知ることです。

そのマイホーム予算次第で、自分達に合っているのは、新築の注文住宅なのか、建売なのか、中古住宅なのかを判断することも出来ます。

 

営業の方から見積を出してもらって、それに合わせることは自分たちに合っているとは言えません。

合わせるのは見積ではなく、自分たちの収入と支出から計算する「ライフプラン」です。

 

「ライフプラン」とは、自分たちの一生涯で得る収入と、これから先の人生の支出をすべて洗い出して、グラフを作って自分たちのお金を見える化するものです。

 

現在の預貯金額などの資産が年齢を重ねるごとに、どう推移していくかがわかるので、20年、30年後にいくらの資産を築けていそうか、あるいは赤字になっているのかを確認することが出来ます。

 

自分たちのライフプランを作ることにより、これから先100歳までの収入と支出を想定して、教育費にお金が掛かる時期や、退職して年金生活になってからも蓄えを保ちながら楽しく生活が出来るマイホーム予算を知ることが出来ます。

 

マイホームに掛けてもいい予算を知ってからスタートすることにより、このようなメリットがあります。

 

1,住宅ローンの返済が大変にならない

適切な予算の中でマイホームを買うことによって、人生の中で一番お金のかかる時期(子供が大学に進学する時)でも家計の余裕度がわかるので精神的にとても楽になります。

 

2,他の支出を圧迫せず、楽しく生活できる

住宅ローン返済が生活費を圧迫しないので、レジャーや買いたいものを我慢せずに生活を楽しめます。

 

3,老後にお金を残せる

マイホームに予算を掛け過ぎないので、老後への資金を使い果たしてしまう心配がなく、介護への備えも残し、老後不安を防げます。

 

4,マイホームにお金を掛け過ぎて後悔するのを防げる(予算がオーバーしてしまう住宅会社を選ばずに済む)

“せっかくのマイホームだから”、と自分たちに合っていない住宅会社や予算で話が進み、このまま進んでいいのかがわからず、打合せや完成が全く楽しめず不安しかない、という状態を防ぐことが出来ます。

 

しっかりご自身のお金を見える化して、楽しみながら家造りをスタートさせてくださいね。

更新日:2021年8月24日


菊地 智恵(きくちともえ) 氏
株式会社あいFP事務所 代表取締役。
ファイナンシャルプランナー、住宅ローンアドバイザー、貸金業取扱主任者。会津若松市出身。住宅ローン取扱業務の経験後、『特定の会社に属さず、客観的な立場から住宅購入をサポートできるようになりたい』という想いの元独立。住宅購入を専門とするファイナンシャルプランナーとして、第三者的な立場から住宅購入相談を行っている。住宅購入では『知っているか知らないか』だけで将来の家計に1,000万円以上の違いが生まれることから、正しい知識の普及にも努めている。

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