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アプローチの重要性
庭×暮らし×のいえ
アプローチの重要性
文:陽樹園 古川 雄一 氏
今回は、外構の中でも非常に大事な意味を持つアプローチについてお話しします。
一般的にアプローチとは玄関と門まわり、玄関と駐車場をつなぐ通路のことで、お家の第一印象を決める大事な部分です。
現代の住宅事情では家の中に通路廊下を極力無くして部屋の面積を広くするように設計すると思いますが、外構におけるアプローチはその逆で、最短距離の直線とならないように設計しています。曲線的に歩くように促すことで、足元や前方に注意が向き、アプローチの素材感や植物などに目線が動きます。目線が上下左右に動くことでお家や敷地がのっぺりとした印象ではなくな
り、立体的に見えるようになります。
また、背の高い樹木やお花などが植えてあるとより効果的になります。
アプローチの素材も大事な要素の一つです。レンガ、石畳、枕木、乱形石、コンクリート等々、柔らかく見せたり、スタイリッシュにしたり、アプローチを見るだけで住んでいる人の性格や好みが分かってしまいます。
家の裏側を見られる事は少ないですが、アプローチは来客や郵便、荷物の配達まで様々な人が通り見られる場所ですから、アプローチには使い勝手が良く素敵な用兼美が求められます。
「いってきます」と「ただいま」を毎日言う場所ですから、気持ちよく「いってきます」と「ただいま」を言えるアプローチにしたいですね!
更新日:2022年8月26日
古川 雄一(ふるかわ ゆういち) 氏
「陽樹園」代表。会津若松市内の造園会社に17年在籍後、独立する。
様々な資格を持ち、独自のスタイルで作る庭は高い評価を得ている。
樹木医、一級造園施工管理技士、一級造園技能士、松保護士、自然再生士。