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お風呂の断熱、見えないからこそ大事!
水廻りの達人に聞く!
第32回 お風呂の断熱、見えないからこそ大事!
文:クリナップ株式会社 会津ショールーム 柴田 ゆりえ 氏
新築住宅で「ZEH(ゼッチ)」と呼ばれる、断熱性能や省エネ性能が高い住宅を求める人が増えてきました。そうした中、2025年4月からは建築基準法が改正され、省エネ基準はこれまで以上に厳しく見直されています。
そこで、「家全体が高性能になるなら浴室の保温性まで考えなくても大丈夫では?」と思う方もいらっしゃるかもしれません。ですが実は、浴室は家の中でも熱を失いやすい空間です。裸になって入るため、体感的にも冷えを感じやすくなります。お湯や水を使うことで湿気がこもりやすくなり、換気によって浴室内の暖かい空気も一緒に外へ逃げてしまいます。加えて、窓も熱が外へ漏れやすく室温が下がる原因に。こうした条件が重なり、浴室は寒さを感じやすい空間になるのです。たとえ住宅全体が高断熱でも、浴室だけが寒ければ、その不快さはより際立ってしまいます。
このため、システムバスルームを選ぶ際は、断熱性能の確認がとても大切です。システムバスルームの断熱性能は、メーカーやシリーズによって様々です。例えば、壁・床・天井・浴槽などに断熱材が標準で入っている場合もあれば、オプションで追加しないと断熱材が入らない場合もあります。また、“断熱仕様”と書かれていても、断熱材の厚みや素材の質に差があることも多いです。経年劣化で痩せてしまったり、断熱効果が低い素材などもあるため、見えない部分こそ丁寧にチェックすることをおすすめします。
近年では棚やミラー、窓をあえて付けずに「なるべくシンプルにしたい」という方も増えています。しかし、断熱材だけは“シンプルにしない”という視点が大切です。築年数が経っている住宅では、家全体の断熱性能が十分でないことも多く、浴室単体での保温対策が快適性を大きく左右することもあります。「今のお風呂が寒い」と感じているなら、それは見えない部分の断熱が足りていないサインかもしれません。リフォームの計画には時間がかかることもあるため、寒さが来る前に余裕をもって動き始めると良いのではないでしょうか。毎日使う場所だからこそ、快適で安全な空間に整えておきたいお風呂。見た目だけに偏らず、中身の暖かさ(性能)をしっかりチェックして後悔のない選び方をしたいですね。
更新日:2025年8月27日
柴田 ゆりえ(しばた ゆりえ) 氏
クリナップ株式会社 会津ショールームに勤務。
キッチンスペシャリスト、整理収納アドバイザー2級、食育インストラクター3級。
「水廻りの達人」として、ショールームで日々お客様目線からアドバイスをしている。