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お正月飾り
庭×暮らし×のいえ
お正月飾り
文:陽樹園 古川 雄一 氏
お正月には家に幸せを授けてくれる年神様がやってきてくれるとされています。お正月とは正確には年の始めである1月のことを指していますが、この年神様をお迎えして送り出す期間のことを一般的にはお正月と呼んでいます。そして年神様が家に入るための目印になるのが、門松や玄関飾りなどのお正月飾りです。冬でも青々とした葉を付けている松や竹、そこに五穀豊穣を願う稲わらを付け、それらに縁起物を付けて飾りつけます。難を転ずる「ナンテン」、代々子孫が繫栄するように「ダイダイ」、表裏のない清廉潔白を表す「ウラジロ」、など、飾りの内容は地方によってかなり違いがあるようです。
12月13日に「正月事始め」と呼ばれる日があるのですが、その日以降であればお正月飾りを飾っても良い、とされています。実際にはクリスマス後の26日以降が良いでしょう。ただし、29日は二重苦、31日は一夜飾りとなってしまうので避けたほうが良いです。飾りを外す日も所説ありますが、住んでいる地域の初市までに外すのが良いでしょう。外したものは住んでいる地域の歳の神でお焚き上げしましょう。
門松などのお正月飾りもあまり見かけなくなりましたが、最近はお正月のリースやモダンな門松なども増えてきました。お正月飾りを飾って年神様をお迎えして幸せを授けていただきましょう。
更新日:2022年12月26日
古川 雄一(ふるかわ ゆういち) 氏
「陽樹園」代表。会津若松市内の造園会社に17年在籍後、独立する。
様々な資格を持ち、独自のスタイルで作る庭は高い評価を得ている。
樹木医、一級造園施工管理技士、一級造園技能士、松保護士、自然再生士。