新NISAスタートしています!

まずは資金計画。大事なお金の話。

新NISAスタートしています!

文:株式会社あいFP事務所 代表取締役 ファイナンシャルプランナー 菊地智恵 氏

2024年、新NISA(少額投資非課税制度)がスタートしましたね。テレビや雑誌でも新NISAについての特集を毎日のように目にしますから、これだけ話題になっていれば、今までお金や投資の話が得意じゃない人も、やらないと損なのでは?という気持ちになると思います。
確かに投資で得た利益が非課税になるのはメリットですが、NISAは“打ち出の小槌”レベルでお金が簡単に増えるものではないので、勘違いしないでくださいね。
今の資産を少しでも育てるために、新NISA制度を活用する場合、基本的にはつみたて投資枠で毎月積み立てで買うと思うのですが、そこに回すお金が何の種類のお金かは重要です。

(1)日常のお金、(2)数年以内に使い道が決まっているお金、(3)しばらく使わないお金のうち、投資に回せるのは(3)の一部ですよね。“いやいや(1)(2)(3)とか分けるほど余裕無いわ”という方は、まずは家計見直しから始めることをお勧めします。

持ち家にお住まいの方の場合、投資でお金を育てているのに、固定費の住宅ローンが大きい・金利種類が合っていない、生命保険の支払いが大きい・保障が合っていないという場合、穴の空いた器に水を注いでるようなもので、思うように資産が作れません。
その場合しっかり穴をふさぐべく、投資より先に固定費を見直すことに全力を注いでください。ご自身では見直し点がわからない場合は、FPなどの専門家に相談して客観的にアドバイスをもらうことも参考になるはずです。見直しはとても面倒くさくてパワーが要るものですが、でも家計改善効果大です。

これから家を建てる・買う方は、まずは住宅ローンを大きくし過ぎないことが超重要事項です。ご自身の予算を超えて、身の丈に合っていない借入額の返済は、お金を育てることはおろか、苦しい生活になってしまう可能性があります。周囲に流されず、踏みとどまることも重要です。
投資には怖いイメージを持っていて、月1万円ずつでも慎重になってしまうという方も、住宅ローンは5,000万円という大きな額を変動金利で組まれたりします。少し矛盾してないのかな、という気もしたりします。
リスクの無い金融商品は無いことを理解した上で、新NISAを機会にぜひご自身のこれからのお金を考える機会にしてもらえたらと思います。

更新日:2024年2月26日


菊地 智恵(きくちともえ) 氏
株式会社あいFP事務所 代表取締役。
ファイナンシャルプランナー、住宅ローンアドバイザー、貸金業取扱主任者。会津若松市出身。住宅ローン取扱業務の経験後、『特定の会社に属さず、客観的な立場から住宅購入をサポートできるようになりたい』という想いの元独立。住宅購入を専門とするファイナンシャルプランナーとして、第三者的な立場から住宅購入相談を行っている。住宅購入では『知っているか知らないか』だけで将来の家計に1,000万円以上の違いが生まれることから、正しい知識の普及にも努めている。2022年春から、「マイホーム買い方辞典」というサイトも開設した。

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