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家を建てる時期、逃さないで!
まずは資金計画。大事なお金の話。
家を建てる時期、逃さないで!
文:株式会社あいFP事務所 代表取締役 ファイナンシャルプランナー 菊地智恵 氏
「今から数年以内には家を持とうと思っている」というご相談が時々あります。家は欲しいけれど、建てる(買う)時期は “すぐ” では無い、ということです。
頭金が無い、転勤、勤務年数が短い等々、理由は様々ありますが、数年後のことは誰にもわかりません。ここ1、2年の建物価格高騰と長期金利上昇という変化を目の当たりにしていると余計そう感じますよね。それでも “今” では無いと判断するのは、人それぞれの理由によるのでしょう。
今は蓄えがあまり無いから、諸費用分(200~300万円)くらいの頭金を貯めて家を建てる(買う)という場合、賃貸に住みながらだとお勤め先からの家賃補助があったとしても、貯まるまでに5年は要すると思います。その5年分のアパート費用を考えると、300万円位を頭金に入れて住宅ローンを少し小さく出来たとしても、先に家を建てた方が圧倒的に出費を抑えられます。また、ライフプランシミュレーションをすると明らかに差が出るので時期で迷っている方はぜひ比較してみてください。
フルローンを勧めるわけじゃないですし、頭金を貯めるのは良いことです。しかし、その部分だけじゃなく、一生涯の家に掛けるお金、健康状態、完済時期、トータルで見ると今が最適な場合もあるので、様々な視点から考えることも大切です。
また、賃貸と持ち家の違いの1つに「保障」があります。住宅ローンの保障の団体信用生命保険(団信)は、万が一の時にローンをチャラにしてくれるので、自分も家族も守ることが出来ます。
手厚い保障の団信に入るには健康や年齢が条件になるので、数年後…と思っているうちに時期を逃してしまった…ということのないようにしてください。
少しでも貯めようと思っていた期間に、結局なかなか貯めることが出来ず、数年遅れで住宅ローンを組み、40年返済で80歳まで返済が続く…ということになると65歳以降の返済がかなり心配になります。そうならないよう、建てる時期、予算を決めて下さいね。
更新日:2023年12月25日
菊地 智恵(きくちともえ) 氏
株式会社あいFP事務所 代表取締役。
ファイナンシャルプランナー、住宅ローンアドバイザー、貸金業取扱主任者。会津若松市出身。住宅ローン取扱業務の経験後、『特定の会社に属さず、客観的な立場から住宅購入をサポートできるようになりたい』という想いの元独立。住宅購入を専門とするファイナンシャルプランナーとして、第三者的な立場から住宅購入相談を行っている。住宅購入では『知っているか知らないか』だけで将来の家計に1,000万円以上の違いが生まれることから、正しい知識の普及にも努めている。2022年春から、「マイホーム買い方辞典」というサイトも開設した。