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雪国でのドライガーデン
数年前からドライガーデンという単語をSNSや雑誌、テレビなどで見聞きするようになりました。ドライガーデンとは、乾燥地帯に生息する植物を石や砂利などと組み合わせて演出する新しいお庭のジャンルです。乾燥地帯に生息する植物たちは水やりの頻度が最小限に抑えられるので、他の植物と比べて夏の水管理が楽になります。ドライガーデンに用いられる植物は主にサボテン、アガベ、ユッカ、ヤシなどで、私たちが普段見ている植物とは違って、個性的なフォルムをしているものが多く、今までの“お庭”のイメージとは一線を画す存在として人気が高まっています。
ただし、元々が乾燥地帯に生息する植物ですから、日本の高温多湿な環境には注意が必要です。高温で湿度が高いと根腐れや蒸れをおこして葉が落葉したり、根腐れをおこしてしまいます。植える際には園芸用の土に赤玉土、鹿沼土、軽石などの水捌けを良くするような土を混ぜて植えましょう。
会津地方のような雪国でのドライガーデンをつくるのに一番の問題となるのは、植物の耐寒性です。冬の最低気温がマイナスになるような地域では、地植えで越冬できる種類に限りがあります。植えてみたい植物があれば、インターネットなどで-15℃程度まで耐えるものを選ぶようにしましょう。また、このような植物は冬の寒風がとても苦手です。寒風が当たる場所に植えたら、コモなどで風が当たらないように雪囲いをしてあげてください。
更新日:2025年12月24日

古川 雄一(ふるかわ ゆういち) 氏
「陽樹園」代表。会津若松市内の造園会社に17年在籍後、独立する。
様々な資格を持ち、独自のスタイルで作る庭は高い評価を得ている。
樹木医、一級造園施工管理技士、一級造園技能士、松保護士、自然再生士。



























