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ライフプランの幸せポイント
まずは資金計画。大事なお金の話。
「ライフプランの幸せポイント」
文:株式会社あいFP事務所 代表取締役 ファイナンシャルプランナー 菊地智恵 氏
建物の価格高騰、長期固定金利の上昇、電気代などの支出の増加と、家計に影響がある中、収入には変化が無く、家を買い求める方の難易度が少しずつ上がってきています。
難易度高めだからこそ、しっかり計算が必要になるわけなのですが、ライフプランを作らせてもらっていると、将来の収支が赤字になってしまうということは多くあります。要因の1つに思い描く家の予算が大きい、教育費の親負担額が大きいということもあるのですが、これから子供を持つ、またはもう 1人とお考えの場合、子供の人数を増やす計算にすると、将来の家計が赤字になる、ということも多くあります。そうすると「2人欲しいと思っていたけれど、 1人で考えようと思います」というお話になったりしますが、もちろんお金だけで考えられることではないですよね。家なのか、子供なのか、比べられるものではありませんが、新居で子供2人が楽しんでいる姿を想像した方にとっては人生設計が違ってくることになります。何を優先し、何を自分たち家族は幸せと感じるのかというお話にもなってきますよね。
家をいくらなら建てても大丈夫かという相談でお越しいただきますが、ライフプランを考えた時に一生涯のお金の話に繋がり、どう生きていくことが幸せなのかを考える機会にもおのずとなっていきます。結果、家が自分たちの幸せなら建てればいいし、そうではないなら無理して新築しなくてもいいと思いますし、「自分たちの幸せのポイント」が何なのかとそれを数字にしてライフプランに組み込んであればいいと思っています。人それぞれどこで幸せを感じるかは違います。「子だくさんで暮らしたい」「学び直して転職したい」「家は大切な家族が暖かく暮らせればいいから超コンパクトでいい」「毎年必ず家族で旅行に行って47都道府県すべてまわりたい」「老後に多くお金を残さなくていい」「定年後にカフェをやりたい」等々、せっかくだから生きたい人生をぜひ計算させてもらいたいです。
今後の人生、どこでどうなるかわからないからライフプランなんていらないという方もいます。確かに明日どんなことがあるかなんて誰にもわかりません。しかし今の収入と支出を基本として死ぬ日まで生きていくことはわかっているので、一生懸命稼いだお金を最大限有意義に使うためにシミュレーションするのが、ライフプランを作るってことなんだなと思います。これから家を建てる人もそうでない人も一度ライフプランシミュレーション作ってみることをお勧めしの時に入れる「幸せポイント」もぜひ考えてみくださいね。
更新日:2023年2月28日
菊地 智恵(きくちともえ) 氏
株式会社あいFP事務所 代表取締役。
ファイナンシャルプランナー、住宅ローンアドバイザー、貸金業取扱主任者。会津若松市出身。住宅ローン取扱業務の経験後、『特定の会社に属さず、客観的な立場から住宅購入をサポートできるようになりたい』という想いの元独立。住宅購入を専門とするファイナンシャルプランナーとして、第三者的な立場から住宅購入相談を行っている。住宅購入では『知っているか知らないか』だけで将来の家計に1,000万円以上の違いが生まれることから、正しい知識の普及にも努めている。2022年春から、「マイホーム買い方辞典」というサイトも開設した。